黄色

黄色は「光」のイメージに最も近い色と多くの人に認識されている傾向があります。
光の印象の連想から来る、生命の躍動感、上昇志向、希望、やる気、満足など前向きで期待感のある色のイメージになっています。
また、子供が自分に注目して欲しい時に良く用いる色でもあります。 この事から甘えたい、幼児期にとどまり愛される期待を持ち続けたい願望の現れとも考えられます。
黄色と聞いて思い出すのは、画家ゴッホです。 ひまわりを代表として、彼の作品には黄色が多用いされています。弟に宛てた手紙でも黄色の絵の具を送って欲しいと言う内容のものがいくつか残っています。
ゴッホがそこまで黄色に拘った理由はなんでしょう。彼は晩年精神を病み自分で自分の耳を削ぎ落とす自傷行為を起こし、なおかつ自虐的なその自画像も残しています。
画面上の全体的な曲線はムンクのそれと同じく精神的不安を感じさせますが、これほどまでに世界中の人にゴッホの絵が受け入れられている理由として、生に対する執着と憧れを生命感溢れる黄色に素直に託した部分こそが共感と魅力を感じるからでしょう。
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