脳みそ突撃法・その2

前回は、ブレーンストーミングの方法をご紹介しました。
今回は、例を使った応用編です。

彼女の誕生日に、彼は滅多に予約が取れない超人気レストランをなんとか予約しました。
彼女は、2人が好きな人気アーティストのライヴチケットをなんとか入手しました。
ライヴの開演は18:30、レストランの予約は19:00で、結局ダブルブッキングとなってしまいました。

恋人同士に強弱の立場があれば、強者の意見が通り、一方は「我慢」する羽目になるでしょう。
または、どちらも引かずにケンカになる事もあるかも知れません。
折角お互いが、相手を思ってとった行動が元でわだかまりやケンカになるのは残念ですね。

ブレーンストーミングを使って、まずはお互いのアイデアを出し合います。
自分や相手のアイデアを否定せず、常識にとらわれず、思った事を次々と列挙していきます。
コーヒーでも飲みながら2人で楽しい雰囲気を作りながら始めてみましょう。

1.それぞれひとりずつ行って報告しあう
2.他の人をレストランに行かせる。
3.誰かにレストランで「お持ち帰り」してもらう
4.チケットをオークションで売って、その分レストランで贅沢する
5.30分だけライヴを見てから遅れてレストランに行く
6.レストランで速攻食べてからライヴに行く
7.誰かにライヴへ行ってもらい、ビデオに録ってもらう
8.アーティストをレストランに呼ぶ
9.ライヴ会場に出前してもらう
10.チケットを売り、レストランの予約の権利も譲り、得たお金で後日旅行に行く
11.それぞれ友人同士で行く
12.親をレストランに招待して自分達はライヴに行く

アイデアが出揃ったら、ひとつずつ吟味していきます。
7と8と9は無理そうなので消し、1と11は2人一緒の行動がいいので消し。
折角食事をするならゆっくり食べたいので6も消し。
2の他人をレストランに行かせるならば、親の方が納得できるのでこれも消し。
10のアイデアもいいが、折角苦労して取れた予約やチケットを自分達で楽しみたいので消し。
30分ライヴを見るなら、全部見たい。なので5も消し。
残るは3,4,12のアイデア。これらを2人でさらにフォーカスしていきます。

彼が彼女の親をレストランに招待すれば、彼女の親の「彼に対する印象」が良くなる。
自分達はライヴをしっかり楽しむ事が出来る。
その上、親に「お持ち帰り」をお願いすればライヴから帰ってきたらレストランの食べ物を味わう事も出来る。
もし、お持ち帰りが駄目だったら、他の店で食事をすれば良い。

と、このような結論に達しました。
彼が彼女との2人の為に予約したレストランには結局行かない選択になりました。
しかし、彼女の親に自分の印象を良く持ってもらえる事は、結婚を視野に入れている彼の望む事でもありました。

これで、一方的にどちらかの意見を通す事なく、お互いが納得した選択が出来ました。
この方法ならば、言い争いもケンカも我慢もわだかまりもありません。(^^)
もし、ブレーンストーミングが出来なくてもブレーンストーミングの心得を持って互いに話し合いが出来れば、良い結果が得られるかもしれませんよ。
[1]週刊ココロコラム
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