マリッジ・ブルー・その2

前回に引き続きマリッジ・ブルーについての考察です。
私は結婚しないから(既に結婚したから)関係ない、なんて思う人もいるかも知れませんが是非最後まで読んでみて下さい。

結婚願望のある人は「結婚=幸せ」の観念が強く、結婚に対して何らかの理想やビジョンを持っているでしょう。
結婚が実現する時、現実的な問題が押し寄せてくると、理想と現実のギャップから、心の中で葛藤が生じます。
その葛藤を整理し、自分で自分を納得させるのはとても大変で、心のエネルギーをいっぱい消費します。

以前のコラムにも書いていますが、女性は自分の周りの物事に優先順位をつける傾向があります。
結婚するとなると当然結婚が最優先となるでしょう。
ところが男性は、自分の周りの物事はどれも横一線。結婚の準備も、仕事も、仲間との付き合いも等しく大切と考える傾向があります。
そのため、女性から見ると「仕事仕事って言うけど、私達結婚するのよ!もっと準備の事真剣に考えてよ!」と思ってしまいますね。

女性と男性の違いとして、記憶と思い出す時の違いも挙げられます。
男性は「起きた事実を記憶する」傾向があります。
一方女性は、「起きた事実と一緒にその時の感情も記憶する」傾向があり、記憶を思い出す時当時の感情も一緒に思い出しやすいそうです。
そして、辛いとか悲しいと言ったマイナスの感情が起ると、他の記憶のマイナス感情も思い出しどんどん落ち込んでしまう傾向があります。
そのためマリッジ・ブルーになると男性よりも憂うつ度が高くなりやすいのです。

そして「本当にこの人でいいの?」と言う気持ち。
どんなに好きな相手に対しても結婚となると少なからず頭をよぎるようです。
この気持ちには「この人と一緒になって私は本当に幸せになれるの?もっと幸せになれる相手がいるんじゃないの?」が隠されています。
自分の決心が今後の自分の一生を左右してしまうと言う事に対する不安や恐れを心の奥に抱き、躊躇する気持ちが「この人でいいの?」になっているのです。

このような要因からマリッジ・ブルーになってしまうと考えられます。
少しでも心を軽くするには、次のような事が有効でしょう。

・完璧なものや理想にこだわらない。場合によっては式の延期もOK位の柔軟さを持つ
・結婚準備以外に、趣味や仕事など他の事にも没頭する
・ひとりで抱え込まず回りの人や経験者に話を聞いてもらったりアドバイスをもらう
・彼に自分の気持ちを話し協力してもらう
・自分を責めたり彼を責めたりしない
・時々自分に彼の事が好きだと宣言する

マリッジ・ブルーは結婚に関しての憂うつな心の動きです。
しかし、人生の岐路に経った時や重大な決定に関わる時、大きな変化などはたとえ「幸せな事」だとしてもマリッジ・ブルーと同じような心境になる場合があります。例えば、妊娠や昇進で海外転勤などがそれにあたるかも知れません。
その時に、自分の心の動きに気付いて対処できれば幸せをいっぱいいっぱい実感出来る事でしょう。
[1]週刊ココロコラム
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