心を亡くす

知人のお母さんは、小学生の子供を塾に通わせていますが、さらに夕食後に勉強を教えています。
勉強を教えていて何回言っても理解せず、集中力が途切れる息子についイライラし、怒鳴ってしまいます。
そして、後から何故もっとやさしく教えてあげられないのだろうといつも後悔すると打ち明けてくれました。
彼女は、家事と子育てと教育のみならず、平日と土日に2つの仕事を抱え、その上自分の持病とも戦っています。
このバイタリティは凄いですが、もっと突っ込んで話をしたら、ごくたまに「誰とも会いたくない、話したくない」と電話にも出られない憂うつな日があるとも話していました。
最近は夜なかなか寝付けず、だからといって薬を飲むのも嫌なので、眠れると評判の一翠先生のCDを試してみたいと言われました。

CDを送ってしばらくしてから、彼女から電話がかかってきました。
毎日聴いているが、かなりゆっくり眠れるようになってきたと嬉しそうに話していました。
そして、こんな事も話してくれました。

仕事の内容で解らない事があり、熟知している上司の所に教えてもらいに行きました。
すると、内容が難しくてなかなか理解出来なかったそうです。
納得するまで理解したいと思った彼女がいろんな質問をぶつけた所、上司は次第にイライラし言葉も厳しくなり「何故それ位の事が解らないのか」と言う態度を取りました。
その時、「この上司が勉強を教えている私の姿なんだ」ととっさに気付いたそうです。
今までなら、確実にイライラがうつるか落ち込んでいたのが、子供に対する態度と、それを受ける子供の気持ちに気付けた事で、この上司に対して感謝の念さえ持てたそうです。
そして、それからは子供に勉強を教えている時のイライラがほとんどなくなったと話していました。 なんだか一翠先生のCDの宣伝みたいですが(^^ゞ
彼女は日々の生活に忙殺され精神的にも肉体的にもリラックス出来る状態ではありませんでした。
そんな時、毎日一翠先生のCDを聴く事が自分の癒しの時間となり心のゆとりが少しずつ持てるようになって来たのです。
同時に持病も少し改善されているそうで、心のゆとりが体にも良い作用をしていますね。

あなたは毎日の生活の中で、ほんの少しの季節の移り変わりを実感したり、ちょっとした事で人の心のぬくもりを感じたり、ささやかな幸せをかみ締めたりしていますか?
毎日疲れている、考える事は不平不満ばかり、イライラして人に辛くあたってしまう。こんな風に心にゆとりがないと、「些細な喜び」は発見出来ないでしょう。
私も以前の仕事をしている時はこんな感じでした。
頑張る事はとても素敵です。頑張っている姿は誰しも魅力的に輝いているでしょう。
しかし、頑張りすぎるのは自分の心のゆとりを失い、やがて自分を見失うかも知れません。
忙しいとは心を亡くすと書きます。
しかし、どんな状況でも自分の考え方次第で心のゆとりを保つ事は出来るのです。
みなさんも、どんなに忙しくても、道端の花をみつけて自然の美しさを感じられるような心のゆとりを持ち続けて下さいね。
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