ゴメンナサイ・序章

香港ディズニーランドには、女性キャストにセクハラしたり、所かまわず寝る人などマナーの悪いお客さんが来ているそうです。
ほぼ中国本土からの来場者で、彼らはマナーの悪さを指摘されても「金払ったから」と全く悪びれる様子はありません。
昨年の日本関連企業に対する暴動など、私達日本人からみると中国の国民性はとても悪い性格に感じます。
実際に、中国は「謝らない」国民性なのだそうです。
中国に限らず「謝らない」国民性の国は多く、日本ではゴメンナサイを言うシチュエーションでも「残念だね」と言う言葉を使うドイツや、トラブルの際に謝ると敗訴する可能性があるため絶対に謝罪をしない訴訟王国アメリカなども「謝らない」国民性です。
逆に、世界から見ると何でもすぐに謝る日本の方が「奇特な国」と思われているようです。
恐らく、その場の空気を重んじる島国日本特有のコミュニケーションが影響しているのでしょう。

謝罪と言えばずいぶん前、電話のお姉さんの仕事をやっていた時の話を思い出します。
午前中に、携帯電話の通話に支障はないが1時間程度メール送受信が出来なかった障害がありました。
その日の午後になって女子高生からの電話を受けました。
障害のせいでメールが出来ず彼氏に振られたと、最初からかなり感情的になっていました。
すぐに謝罪し詳細を説明するも、女子高生は全く話を聞かず「おまえのせいで振られたんだ。謝れーっ!!」と絶叫。
誠意を込めて「大変申し訳ございませんでした。」と言うと「声が小さい!謝れっ!」と巻き舌でまくし立てます。
再度謝ると「誠意がない!もう一度謝れ!」と言った調子で、謝罪を求めるエスカレートした罵声が続きます。
メール障害はこちらの非だが、それで彼氏に振られたとは言いがかりも甚だしい。
それに、おまえのせいって・・・・私知りませんって。(-_-;)

こんな調子で謝罪を繰り返す事10回、あまりの執拗さに私もブチギレ寸前でした。
電話のお姉さんにあるまじき行為は重々承知の上「大変申し訳ございませんでした。」を、悪意を込めて棒読みや憎憎しげな抑揚をつけるなど様々なパターンで言い、私の受けたストレスをほんの少しお返ししました。(^m^;)
女子高生は、この謝罪を聞いて受話音声が割れるほど「謝れ!」を絶叫。
結局20回も謝罪し、21回目の途中で女子高生は号泣しながら電話を切りました。
こんなに謝った事は後にも先にもありません。しかし、いろんな謝罪パターンを体験出来た貴重な体験でした。(^_^;)

私達が使う「ゴメンナサイ」は、いろんな表情があります。
謝罪の気持ちが一切ないのに言うゴメンナサイ。条件反射のように出てしまうゴメンナサイ。
嬉しい気持ちなのにゴメンナサイ。嫌味のゴメンナサイ。相手を怒らすゴメンナサイ。
心の中にはゴメンナサイがいっぱいなのに言えない時もあります。
さらに、ゴメンナサイは計画的・戦略的に使えるます。
考えてみると不思議な言葉ですね。
と言う事で、次回から本格的にゴメンナサイを考察してみます。
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