性格と病気

せっかちな人はのんびりしている人よりも普段からイライラしやすい傾向があります。
神経質な人よりも多少愚鈍な方が精神的なストレスが溜まりにくいでしょう。
そうやって考えると、性格傾向で病気になりやすい人とそうでない人がいるように思えますね。

1950年代にフリードマンとローゼマンと言う医者が長年に渡り調査をした結果、心臓疾患になりやすい人の性格傾向を明らかにしました。
その性格傾向は「タイプA(行動パターン)」と呼ばれています。
タイプAの特徴は以下の通りです。
短気、せっかち、いつも時間に追われいる感覚、早口でまくしたてる話し方、機敏、極端な競争心、攻撃的で敵意を抱きやすい、野心的で出世欲が強い、仕事に対する意欲が強い、何事も挑戦的で精力的に活動する、熱血漢、完璧主義、責任感が強い、正義感が強い、など。
タイプAは同性の親が同じような性格傾向を持ち、子供がその姿を学習して同じような性格傾向になる事も多いと言われています。
個人的には、団塊の世代をはじめとした仕事中毒のサラリーマンを連想させますし、企業にとっては「良い人材」になりうる可能性も感じました。
いかにもストレスが溜まりやすい生活を自らに課すような行動パターンが特徴的です。

一方、その真逆な性格傾向をタイプBと呼びます。
マイペース、呑気、温和、非攻撃的、平和主義、などと言った特徴があり、周囲に影響されず普段から情緒が安定しています。
そのためストレスが溜まりにくく、ストレス対処が上手く出来る性格傾向があります。

タイプAの方はタイプBの方より「2倍」心臓疾患にかかりやすいとの報告がされています。
またタイプAの性格傾向は、精神障害や生活習慣病の危険因子である事が最近の研究によって言われています。

次にタイプCの性格傾向を紹介します。
常に周囲に気を遣う、自己犠牲的、感情の表現を押し殺す、我慢強い、物静か、真面目で几帳面、無力感や絶望感を抱きやすい、などの特徴があります。
自分の感情を押し殺すため、強いストレスが溜まります。
本来は精神的な疾患にかかりやすい性格傾向ではありますが、自らの感情を押し殺すため、精神的な面よりも体調面に不調が現れやすい傾向があります。
このタイプCはガンになりやすい性格傾向と言われています。

これらの行動パターンのタイプから解る事は、古くから言われている「病は気から」が真実であると言う事です。
体調が悪い時は精神的にもブルーになるように、精神的な面(性格傾向/行動パターン)から体調を崩す場合もあるのです。

定期的な健康診断や日頃の食生活、サプリメントなどで体調面に気をつけている方は多いと思います。
自分の内面を知り、ストレスが溜まらないような性格傾向や行動パターンへ自分の内面を変える事は、大変効果的な健康管理にもつながるのです。
[1]週刊ココロコラム
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