ほうれんそう

就職活動中の人や新社会人や新入社員なら必ず耳にする「ほうれんそう」。
組織の中で仕事を行う上で重要だとされる「報告」「連絡」「相談」の3つを略した言葉で、今では基本的なビジネス・コミュニケーションになっています。
「ほうれんそう」は、1980年代に某証券会社の社長の発案ではじまった社内キャンペーンで、その後多くの企業が取り入れた事によって広まったのだそうです。
今回は、この「ほうれんそう」を主に部下や新入社員の立場から考察したいと思います。

上司から指示された仕事の進捗状況や得意先との取引の状況などは、報告しないと上司をはじめ会社側は状況を把握できません。
さらに何か問題がある場合、上司と相談する事で会社側は最善の対処をしようとします。
だからといって、些細な事まで逐一報告・連絡したり、ちょっとした事まで細かく相談すると、上司は鬱陶しいとか自己判断できないと感じるかも知れません。
ならばと気を回し過ぎて「これ位は報告(連絡・相談)しなくても判るだろう」と報告(連絡・相談)しないと、上司は「あいつはほうれんそうできない」と思うかも知れません。

仕事をはじめたばかりですと「ほうれんそう」の『加減』を了解するのはなかなか難しいものです。
その上、会社の方向性や職場の雰囲気、上司の人柄と仕事振りによっても、求められる「ほうれんそう」加減は全然違ってきます。
個人の裁量に任されている所から、特に報告するような事がなくても定期的なメールや社内ネットワーク内への書き込みを必須にしている会社もあるそうです。
そのため、新社会人や新入社員に限らず、転職や転勤、部署や上司が変わったと言った時に、今までの「ほうれんそう」感覚が通用しなくなる場合もあります。
このように、環境等によって様々な形態や状況がありますので、どんなに機転が利く人でも最初から「ほうれんそう」をきっちりこなすのは難しいものです。

別の視点から見れば、その職場の「ほうれんそう加減」を把握して実践する事が、職場に馴染み、上手く仕事をこなせる近道と言えるでしょう。
そのためのちょっとしたコツをご紹介しましょう。
まずは、その職場内で「仕事が出来る」「信頼されている」と周囲から評価されている人をみつけましょう。
そして、その人の報告のタイミング、連絡の方法、頻度、報告や連絡の内容、相談の仕方などを徹底的に観察し、出来る事から真似をしていきます。
最初は上手く行かなくても、観察と実践を続けているうちに、少しずつ身についてくるはずです。

もうひとつのコツは「上司との関係」です。
尊敬できる上司や仲の良い上司ならば、自分から「相談」しやすいですが、そんな素敵な上司にいつも恵まれる訳ではありません。
頭ごなしに叱る、何事も自分のやり方を押し付ける、思い込みや決めつけで人を判断する、責任逃ればかり考える、こんな上司に当たる事も良くあります。
真面目に一生懸命仕事する人ほど、こんなタイプの上司に「相談」するのは強い抵抗があるはずです。
だからといって、相談せずに自分で事を運んでしまうと、「ほうれんそうが出来ない社員」のレッテルを貼られるかも知れません。

例えどんな上司せよ仕事上の「相談」は必要ですから、考え方を変えて、まずは「真面目」に「一生懸命」仕事をする事を止めてしまいましょう。(^^;
真面目で一生懸命な人ほど「〜でなければならない」「〜するべきだ」と言う考え方通り「でなければならない」と考える傾向があります。
自分の「〜でなければならない」が緩くなると、嫌な上司に対する怒りや腹立ちも少しずつ減ってきます。
そして、心の中で『自分を守る防御作戦』のつもりで、何かあれば率先して上司に相談してみましょう。
上司からすれば的確に相談しにくる部下が可愛くない訳はありませんので、次第にあなたへの態度や評価が変わってくるはずです。

去年、中間管理職の知人から「仕事が出来なくてどうしようもない新人」の愚痴を時々聞かされていました。
つい最近、知人が「あの新人、大化けしたんだ!今ガンガン仕事してくれてる。」と嬉しそうに教えてくれたのがとても印象的でした。
新しい仕事や職場に慣れず、悩んでいる人もいるかも知れませんが、焦らずに今の仕事を続けてみて下さいね。
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