ギャンブルのからくり〜何故ギャンブルから抜け出せなくなるのか〜

前回で、何故ギャンブルにはまるのかをお話しました。
今回は、多額の借金を抱えてもやめられない人や子供を置き去りにして迄ギャンブルに熱を上げる人等、ギャンブルから抜け出せなくなるからくりをご紹介します。

その1・商売
前回も言いましたが、ギャンブルをする場は所詮商売です。いかにお金を落としてくれるか、負けてもまた来てくれるかを考えています。
競馬で言えば馬の競走をドラマっぽく演出し、表面的なギャンブル性を排除し、馬の個性を前面に出す事で「私はギャンブルをしていない、この馬に賭けているんだ、頑張れっ」と言った感情を抱かせるような広報活動をしています。
カジノで言えば豪華な作りの内装と、お客さんを金持ち紳士淑女として扱う事で、非現実的な空間にいるような感覚に陥ります。
このようにギャンブルの行為を転化したり違う所に価値観を持たせたりして賭け事をしている事を忘れさせる演出をしています。
他にも射幸心を煽ったり、ドラマティックな逆転勝ちが出来る状況があれば客は夢中になるのでそんな手段を使ったりします。

その2・現実逃避/依存
ストレスや何か問題を抱えている時は、そこから逃避したくなりますね。
ギャンブルに限らず酒や薬等何かに依存するのは「解消されない心理的欲求を満たす」為と心理学的には言われています。
ギャンブルは日常的に行えるものであり、麻薬などの違法行為でもなく、酒や薬のように体を蝕む事もありません。
そのため、ギャンブルは入って行きやすく、一時的な心地よさを得ればまた次も期待するようになります。
多くの人は趣味やスポーツ等で心理的欲求を満たしています。ギャンブルも趣味の範疇で楽しむ人も多いですが、依存してしまう人もかなりいます。
実際はストレスの原因や問題の解決など根本的な解消がされ、心理的欲求が満たされればギャンブルに依存する事が少なくなるそうです。

その3・安易な考え
ギャンブルで借金を抱える人は「今度こそ取り返せる」「次回は負ける気がしない」と言う楽観的過ぎる考えを持っている事が多いそうです。
また、勝った時は自分の力、負けた時は責任転嫁して自分が悪いと思わないために「次回は絶対取り返す」と根拠のない安易な考えになります。
こう言った社会的認識の甘いタイプのギャンブル依存の人は社会的認識を知り、いかに自分の考えが根拠のない安易な考えであるかを知ればギャンブルに依存する事が少なくなるそうです。

平均的に見ると女性は2、男性は3のパターンが多いようですが、周りが手におえない位ギャンブルにのめり込んでいる人はこのように心の問題が絡んでいる事がありますので、無理矢理辞めさせるよりも心理カウンセラー等に相談し根本的な心の解決をした方が良いかも知れませんね。
[1]週刊ココロコラム
[2]TOPに戻る