恋愛依存症・その2〜相手に依存する〜

人間は、精神的な充実感を得て生きる事を求める為には何らかの「頼るもの」が必要です。そのために何かに必ず依存をしています。
しかし依存症は、程度を超え依存対象だけが生活の中心となり、日常生活に支障が出たり、他の精神的・肉体的不調を併発したりします。また、他の依存症を併発する事も多いです。
恋愛依存症は薬物やアルコール等の「物質依存症」に比べ自分や周りの人がその変化を気付きにくい為、本人が依存症で苦しんでいる事すら判らない場合もあります。

★恋愛依存症/依存症の行動パターン
・恋愛をすれば自分が苦しむのが目に見えるような、トラブルを持つ人ばかりを恋の相手に選ぶ
・暴力をふるうなど酷い仕打ちにあっており、回りに別れる事を勧められてもひたすら耐えて別れようとしない
・ひとつの恋愛が長続きしない。次々と相手を変え、恋人のいない時期がほとんどない
・恋人がいてもいなくても寂しくて好きでもない人と次々と関係を持つ
・恋愛中はのめり込みすぎて回りが見えない状態
・自分の事は後回しで全て相手のためを考えて行動する
・相手が不機嫌だったりトラブルがあった時は全て自分のせいだと思ってしまう

★恋愛依存症/依存症の主な行動サイクル
相手を魅力的に感じると幸せの「王子様」や「姫」の如く、自分を救ってくれる理想の人だと感じる。
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恋人同士になれたらますます相手を自分の描いていた理想の(自分自身を成長させてくれる)救済者と思い込み、寂しさや不安感から開放される。それと同時にこの恋人関係を「無条件で確実な愛」だと思い込む。
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相手のために自分を犠牲にするような行動が出る。しかしこれは相手に対しての思いやりではなく相手を強迫的なほど尊重しようとする為、相手が迷惑に思う事が多い。また「この人なしでは生きて行けない」と思い込みやすい。
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自分の理想の救済者になるように相手に要求する。相手は自分の思い通りにはならず、それらを強要される事で距離を広げようとしますが、その事実をねじ曲げ無視するか否定します。
例えば会う回数が少なくなってきても「会いたくないから」とは考えず「忙しいから」と考えるといった感じです。
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事実の無視、否定が困難な現実が重なると、何とかしなくてはと思いつめ極端な行動(浮気、脅し、ストーカー行為、狂言自殺等)に出ます。そのために相手との関係がより悪化し、別れに至ります。  ↓
恋愛がなくなると禁断症状が出るために、「相手を取り戻す」か「報復をする」計画を練り実行に移します。または他の新しい恋人を見つけます。
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同じ相手とよりを戻せても、新しい人を見つけても同じような行動サイクルを繰り返します。

私も初恋は、全くこんな感じで見事に玉砕しました。(^_^;)その時は相手に対して過度に恨みを持ちつつなんとかよりを戻そうとか報復しようと策を練った事もありました。
しかし、辛い失恋と現実を通して学習が出来たので以降同じサイクルは繰り返していません。
依存症になるとこのサイクルから自分で抜け出す事が出来ず、同じ過ちと苦しみを何度も味わう悪循環を繰り返します。そして日常生活に支障が出たり、他の精神的・肉体的不調を併発してしまうのです。
次回は回避依存症について解説します。
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