恋愛依存症・その3〜依存する人に依存する〜

(恋愛)依存症は、自分を救い出してくれる人を相手に見出し依存する事で不安を解消するサイクルを持っていました。
今回の回避依存症(共依存)は、その依存症の人に依存をするタイプです。

★回避依存症(共依存)の行動パターン
・他の物事(趣味等)に熱中して対人関係が希薄
・対人関係の感情の起伏で消耗したくない為に相手との密接な関係を避けようとする
・他人に対して否定的で、どんな時も自分が相手より優れ正しい事を証明しようとする
・主導権をとりたがる。支配的だが支配される事を極端に恐れる
・相手に対して威圧的か、バカ丁寧、または寡黙、感情を表に出さない等で自分の本質を相手に悟られないよう努力をする
・他のアディクション(癖嗜:嗜好や依存。ギャンブルや仕事、アルコール等の依存傾向または依存症)を持つ事が多い

★回避依存症(共依存)の行動サイクル
恋愛依存症の弱さや苦痛、窮状を見ると、自分が支配できると感じ安心感を覚え、強く惹かれる。
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強く惹かれた依存症者を権力をみせつけたり保護者的な立場に立つ等いろいろなテクニックを使って誘惑し関係を築く。
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依存症者が弱い立場で自分を敬い慕ってくる事で快感を得る。また主導権を握れる事も高揚感もある。
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依存症者は自分に理想の救済者になるよう無意識に要求する。行動的には必死に尽くしていいなりになり抑えていた感情が時に爆発する場合もあり、次第に窒息感や束縛感を感じるようになる。
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感情が追い詰められ、「支配されている」恐怖から逃れる為に他のアディクションに走ったり威圧的になったりして関係を絶とうとする。
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しかし見捨てられる恐怖感や罪悪感からよりを戻したり、他の相手をみつける。

回避依存症と依存症者の感情のサイクルがかみ合う事で複雑で「ドロドロ」な特殊な関係を築いてしまうのですね。
お互いに、こんな相手を求め強く惹かれ合います。しかし、最終的には反発し関係が必ず悪化します。
依存症はそれがないと強い不安や恐怖を感じる為、どちらも同じ事をずっと繰り返してしまいます。
一緒にいると反発し合うのに、離れるともっと辛いので、結局何度も別れたりよりを戻したりと、他人が見たら理解に苦しむようなカップルもあります。
回避依存の人は自分の回りの対人関係を希薄にしていますが、恋人がいない事は我慢できないのです。
依存症、回避依存症共に「幼児期に受けた心の傷が癒される可能性」を相手に見出している事が大きな原因のひとつと考えられています。
詳しくはまた次回に解説します。
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