読解力・前編〜漫画の功罪〜

私は日々メールや掲示板等でいろいろな方と文章のやりとりをしています。
そんな中で、ごくまれに「言葉が通じない」場合があります。自分のつたない文章が悪いのかと思いましたが、そうでもないようです。
例えば「○○は出来ますか?」と聞かれて「残念ながら○○は出来ません。但し××の方法ならば出来ます。詳しくはこのページをご覧下さい。」とお答えしたとします。
すると何故か○○が出来ると思われ、やってみたら出来なかったと再度お怒りのメールを頂くと言った寸法です。
これは「文章を良く読んでいない」事が原因ですね。困った事にこんな人が思いの他いるのです。(^_^;)

平均15歳の日本人を対象にした割合です。
☆短い文章(つまり漫画等)を頻繁に読む人→74.5%
☆長文の本を頻繁に読む人→3%
(出典:OECD)
つまり、「おめーら漫画しか読んでねーぢゃねーか」事ですね。(言葉遣いが荒れました・笑)

昔の漫画はふきだしの中に文章が一杯入っています。今は見開きで何ページも言葉のない部分が延々と続く場合がありますね。
マニアックな話をすると、それまでの漫画は文章(会話)で説明し、絵は二の次と言った感がありました。しかし「映画の様な漫画を描きたい」と石ノ森章太郎や手塚治虫が「絵」でストーリーや心的風景を説明するようになったのが発端と言われています。
つまり「絵」で読み手に状況判断をさせているのです。これは時代を追うごとに顕著になっている傾向です。
この手法で漫画の表現力の可能性は飛躍的に拡がり、独特の文化を形成しました。一方で文章の表現を捨ててしまったのです。
そんな訳で現代の漫画は、言葉・文章は重要視されていません。

上のデータの大多数の人が、ある程度長い文章を読むのは、せいぜい国語の時間や夏休みの読書感想文提出のために仕方なく耐えながらといった感じでしょうか。(^_^;)
「文章を読む」にはある程度の慣れが必要です。漫画には長文がないので慣れませんね。
また、漫画は展開が早くパラパラ読めてしまうので、その時間感覚を覚えると、なかなか進まない長文を読むのはすぐに飽きてしまうようです。
飽きてしまうと集中力がなくなり、言葉の読み落しや読んでいても言葉の意味合いに気付かず先に進んでしまう事もあるでしょう。
またもうひとつは、意味ある言葉の羅列を読む事で、読み手がその状況を映像的に想像出来る文章表現と違い、絵があるために映像的な想像のほとんどを読み手から取り上げてしまったのが漫画です。
つまり漫画だけしか読まないと、言葉の羅列から状況を想像したり判断する事がなかなか出来なくなります。
昔の親が「漫画を読むな!!」と怒っていたのは、こんな理由もあったのですね。
ココロコラムの文章量でも読めない人がいるようですので、ここまで読んでくれたあなたには感謝♪
次回は読解力の本題に入ります。
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