人を外見で判断するな

私達は先人から「人を外見で判断するな」と教えられて来ました。
「人は見かけによらない」(人の性質や能力は外見からだけでは判断できないものだということ)と言う言葉もありますね。
では、こんな場面はどうでしょうか?

中小企業の事務のアルバイトで3人採用されました。私服でOKと言われました。
初出勤の日AさんとBさんはスーツを着てきました。CさんはTシャツにGパンを着てきました。
職場で働く人々、同期のAさんとBさん、そして採用した上司はCさんを見てどう思うでしょうか。
私ならCさんに「空気読めよ」と突っ込みを入れたくなります。(^^ゞ
もし、Cさんが同期入社の中で一番仕事が出来る素質を持っている人だったとしても、周りはこう思うでしょう。
常識をわきまえない、仕事に取り組む姿勢が悪い→仕事が出来ない
第一印象は後々まで人々の印象に残ってしまう為、Cさんは1日目の服装の為に、自分への正当な評価を得る迄にかなりの努力と時間を要する可能性大でしょう。

心理学の実験(アメリカ)でこんなものがあります。
公衆電話のコイン返却口にわざと小銭(10セント)を残したまま次の人と替わり、その人が公衆電話を利用し終わった時を見計らって「10セント硬貨が残っていませんでしたか?」と尋ねます。
1つは尋ねる人がスーツを着てきちんとした身なり、もう1つはみすぼらしい服装、それ以外は同じ条件で2パターン実験しました。
すると、きちんとした身なりの方が、みすぼらしい服装に比べ10セント硬貨を返してもらった確率は数段高いと言う結果が出たそうです。

「人を外見で判断するな」と言われても、他人が抱く自分への評価の中で「外見」が占める割合は大きいのです。
特に第一印象では、その人が何者か解らない為、自分の中で情報を集め「多分こんな感じの人」と分析する為に「外見」が大きなファクターになっています。

このカラクリを理解すれば、逆手に取ってなりたい自分、印象付けたい自分を演出する事が出来ますね。
ここ一番のお出かけやデートの時の服装を考えるように、普段からシチュエーションに合わせて服のデザイン、素材、色などをもっと考えれば、対人関係も円滑になる可能性は十分あります。
このへんは別の意味でヤ○ザやヤ○キーの方々がこの方法を熟知しているのかも知れませんが。(^^ゞ
[1]週刊ココロコラム
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