忙しい子供

みなさんココロコラム150回記念企画を見てくれましたか〜(^^)
現在あなたのコラムを募集しています。文章の上手下手は問いませんので、挑戦してみて下さいね♪

昨日、ピアノの先生をしている方からこんなお話を伺いました。

生徒の中に小学校3年生の子がいて、その子は起きる時間から、朝食の時間、スイミングの時間、塾の時間、ピアノの時間、宿題の時間、お風呂の時間など朝から晩まで、毎日分単位でスケジュールが決まっていると言うのです。
先生が教室を別の日に振り替えたいと言っても、その子のスケジュールに空きはないそうです。
もちろん友達と遊ぶ時間はそのスケジュールには組み込まれていません。

その子は「月に1曲完璧にマスター」出来ないと親に怒られるそうです。
ピアノの先生は「段々曲の難易度が高くなるから1ヶ月で仕上げるのは難しくなってくるんです。だからと言って出来てないのに○をあげると、上に行った時に弾けなくなるし・・・。」
と言いました。

「その子は、今はピアノが嫌いで辞めたくても親が辞めさせてくれないから、泣きながら練習してる時があるの。」
「私が、今一番何がしたいの?と聞いたら『ボーっとしたい』と言ったのが凄く可哀想で・・・。」

私は、話を聞いて愕然としました。
そして、何故それ程までに親は子供に強要し、結果を求めたがるのかを質問したら
「スイミングで○○ちゃんは何メートルまで泳げたからあなたも出来るでしょう、と言う感じで、いつも他の子と比べてそれ以上を子供に求めている姿を見るから・・・親の見栄や競争心からだと思う。」
ピアノの先生によると、この子の場合は極端だけれど、ピアノ教室に通ってくる子供の多くは親に管理されていると言います。

この子供の生活には「自分で考えて、工夫して、行動して、失敗して、その結果が知識や経験となる」が見受けられません。
そして、子供自身の「自分の意思を表現する」機会や場もありません。
自我が形成される時期でさえ、自分の意思や行動は制限されてしまうのでしょうか。
もしそうならば、どんな大人に成長するのかを想像して、恐ろしくなって来ました。
全てがそうだとは言いませんが、146回歯車や148回考えない脳に登場した(想像力・応用力がない、自分の意思や感情が解らない、依存的)タイプの人格を作ってしまう可能性は十分あります。
そして、解決できない悩みや生きにくさを感じたまま日々を過ごしていくかも知れません。

子供を細かく管理していたり、厳しいしつけや教育、習い事をさせている親御さんが、もしこのコラムを読んで下さったならば、是非一度子供に「今一番何がしたい?」と聞いてみて下さい。
その時、子供の「ワガママ」ではなく「意思」を感じ取り、出来れば尊重してあげて欲しいなと願っています。
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