笑う門には

笑う門には福来ると言いますが、笑いもいろいろありますね。
以前、「笑顔の効能」と言うコラムを書いていますが、今回は笑いについての考察です。

笑いのメカニズムははっきりと解っていないそうですが、有力な一説があります。
個人が持っている「観念」のようなものがズレると笑いが起ると言うものです。
これは実話ですが^_^;あまり近しくない方のお葬式に参列し、お坊さんが持っている木魚を叩く棒の先の丸い部分が突然とれて飛んでいった瞬間を目撃してしまいました。
そして木魚の「ポクポク」音が「ピシッピシッ」音に変わった時、思わず噴出して笑ってしまいました。
これは、「木魚を叩く棒の先は飛ばない」「木魚の音はポクポク」「葬式は悲しい」と当たり前に思っている事と現実に差異があるために笑いがこみ上げてきた、と言う事になるのでしょう。
個人の観念はそれぞれ違いますので、この説なら人によって笑いのツボが違うのも納得出来ますね。

大笑い、微笑む、思い出し笑い、泣き笑い、独り笑い、苦笑(苦笑い)、薄ら笑い、馬鹿笑い、北叟(ほくそ)笑む、作り笑い、愛想笑い、せせら笑い、高笑い、あざ笑う、嘲笑、嗤う。
笑いに関する言葉はたくさんありますが、必ずしもポジティヴな笑いだけではありませんね。
中には笑っても福が来なさそうな笑いもあります。
ポジティヴな笑いは、欲求が満たされた時や楽しくて笑う「快」と伴ったもので、最近健康に良いと言われています。
ネガティヴな笑いは、相手を馬鹿にしたり、自分を卑下したり、攻撃したり、優越感に浸る等、負の感情が伴った笑いです。
また、感情があまり伴わない愛想笑いや作り笑いなど社交的な笑いもあります。

このように大まかに3種類に分けられる笑いですが、ある研究によると、目と口の動きで相手に与える「笑い」の印象が異なるそうです。
目よりも口が先に動き出す笑い顔はポジティヴ、目が口よりも先に動き出すとネガティヴ、目と口が同時に動き出すと社交的、な印象を与えると言う実験結果が出たそうです。
また、笑い声の音質(波長など)でも聞き分ける事が出来ると言う研究もされているそうです。

相手が具体的に何が楽しくて笑っているのか解っていれば、自分も愉快な気持ちになりますし、時にはつらされて笑う事もあります。
しかし、何が楽しくて笑っているのか解らない笑いは不愉快になります。
その場を円滑にしたいために社交的な笑いを使うのは良いですが、程度を過ぎると逆に不快な印象を与える事になるでしょう。
そんな時は、笑顔だけにとどめておく方が良いかも知れませんね。
[1]週刊ココロコラム
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